【クロスレビュー】ツール・ド・フランス2015の感想!第20ステージは燃えた!

ツール実質最終戦となるラルプ・デュエズはティポ・ピノーが執念とも言える好走で制覇しました。

また、結果として、総合上位勢に入れ替わりはありませんでしたが、ナイロ・キンタナがクリス・フルームにタイム差をつける好走も見もので、最後まで目が離せない展開となりました。

ラストにピレネーを持ってくる、近年のTT最終決戦とは異なるような、新たな試みは波紋を起こしましたが、結果としては、ツール・ド・フランス2015に花を添える大変素晴らしいレースとなりました。

※順位は最終日の結果次第で変動する可能性が存在します。

第20ステージの結果

結果は先の記事のとおり、T・ピノーが勝利しました。N・キンタナが追い上げを見せる中、ピノーの粘りは素晴らしいもので、ツール2012の第8ステージ大快挙の時の感動が再来しました。

第20ステージのみどころ

チームカーにつかまるジェニエ

チームカーにつかまる

J SPORTSより

A・ジェニエ、チームカーにつかまり過ぎ・・? フランス人でなければ失格処理をされていたレベルではないでしょうか・・笑 このシーンだけは非常に複雑な気持ちになります。

パンクするニーバリ

ニバリパンク

J SPORTSより

V・ニーバリ、パンクにより1分30秒ほど遅れる。しかしコンタドールグループに合流するなかなかの追い上げを見せていました。「奴は四天王の中でも最弱・・」間違いなしのニーバリですが、暫定的に言えばフルームよりも調子が良かったのではないでしょうか。

パンクで遅れるというのは不運ですが、逆に第19ステージの勝利は、フルームのメカトラブルを契機に掴んだ勝利ですから、まあ痛み分けという感じでしょうか。

ヘシェダルとピノーの駆け引き

R・ヘシェダルを久しぶりに見た様な気がします。結果としては3位に終わりましたが、T・ピノーとの駆け引きと粘りはなかなかの見ものでした。

キンタナのゴール時のガッツポーズ

キンタナ

J SPORTSより

N・キンタナ、納得のガッツポーズか。最後までフルームの殿(しんがり)に徹するだけの走りでは、本人は納得できなかったでしょうから、今回のレースはキンタナもギリギリ面目を保ったといえるでしょう。

チーム力が明暗を分けたか。

フルームは第10ステージ・第14ステージで飛ばし過ぎたのか、明らかに不調でした。(今になって考えてみれば、14ステージの執拗なチェックは、それだけ余裕がなかったとも捉えることが可能です)その状況をうまくひた隠しにできたチーム・スカイのチーム力には脱帽するばかりです。

第20ステージでも、キンタナがラルプ序盤でアタックを仕掛けていますが、スカイのオランダ人W・ポエルズに潰されていました。しかし、仮に彼のチェックがなければ、キンタナは逃げることが可能でしたでしょうから、正直勝負は分からなかったと思います。キンタナも、2013年のモン・ヴァントゥーでのレースのようにオールアウトする程の足を使っていたわけではなさそうですので、早期での仕掛けが成功していたなら、逆転勝利していた可能性は十分にありえます。

スカイ側から言えば、W・ポエルズの働きは大変大きかったと言えるでしょう。

問題はバルベルデ

モビスターのA・バルベルデはクラシックハンターであり、今年もワロンヌLBLを危なげなく制覇した名選手であります。

今年のツールのオーダーは「ダブルエース」ということでした。結果としてA・バルベルデも総合3位という成績を残しましたが、自身の成績を重視したのか、キンタナのアシストとして機動したシーンはあまりみられませんでした。言葉汚くいうと、「何か勝手に走ってた」イメージです。

確かに彼は第20ステージにおいては、スカイの牙城を崩すのに一躍買ったように思われます。2度の単騎アタックによりスカイの体力を揺さぶり、フルームの調子を見極めることができました。

しかしです。

キンタナが後ろから合流した時、キンタナを引いているどころか、キンタナに引かせています。この人はアシストをしているのか、そうでないのか、結局何がしたいのか、理解し切れないままレースが終わったように思います。

第20ステージの終盤、モビスターのW.アナコナが逃げ集団に加わっていたことから、彼と合流し、残り4.5kmまで、しばらくの区間を引いてもらっていたことは良かったです。アナコナもコロンビア出身ですから、同郷の絆というのは深いようで、久々に安堵しました。

キンタナが得たものは大きい

A・バルベルデにアシストされることなく、ほとんどC・フルームの後ろを走っていたN・キンタナですが、彼は、先輩でもあり、言わずもがな世界最高の選手の走りを間近で見続けたことにより、技術的に得られたものも大きかったのではないでしょうか。

また、C・フルームを唯一無二のライバルと考えた時、彼の不調のサインを見極めることもできたかもしれません。今後のグランツール戦でも、キンタナとフルームは二強として争いを見せることでしょうから、ここで得た経験は大変貴重なものであると思われます。

コンタドールは不調か

今年のジロ・デ・イタリアで圧倒的な走りを見せたA・コンタドールでしたが、そのあと、UCIカテゴリ2.1である、ルート・デュ・スュドでも総合優勝しています。これはピレネーをルートとするコースであることから、最終調整の意味合いで参加した模様ですが、これがもしかしたら凶と出たかもしれません。

あるいは単純に、今年のフランスは猛暑であったため、体調を崩したという事も考えられます。特にステージ中盤の第11~第14ステージがあった7/15~18日にかけては、例年の平均(摂氏24~25度)を大きく上回る猛暑となりました。(下表参照)

france kikou

accuweather.comより引用

前回の覇者ニーバリにとっては収穫となったかも?

2014年は四天王のうちV.ニーバリ以外の3名が脱落したという悲劇的展開で、消去法的に勝利がニーバリの手に舞い込んできました。

今やニーバリが2014年の覇者であることを誰もが忘れているレベルです。

そんな彼ですが、今年は第11ステージから一時脱落しましたが、(これも猛暑のせい?)第19ステージでは力強い走りを魅せ、悲願の勝利を得ることができました。最終日でも粘りの走りを見ることができ、却って評価が上がったかのように思います。

ニーバリのアシスト陣に加えたかった二人

V.ニーバリ所属のアスタナプロチームには、F・アルーM・ランダという有力選手がいます。
彼らはいずれもジロ・デ・イタリア2015で区間2勝を挙げ、総合でも1位A・コンタドール以下、2位F・アルー、3位M・ランダという好成績を残しています。(下記まとめ参照)

今年のツールでは、ニーバリも総合4位という良い結果を残しました。アシスト陣に勇猛果敢な彼ら2人がいたのであれば、という「もし」を想像してしまいます。ただ彼らのツール出場を控えさせたのはニーバリという話もありますので、その真意は謎です。

フルームはヒールとしての地位を占める?

巷では絶賛不人気のC.フルームですが、今回はアシストに助けられました。ただやはりアシストあってフルーム、ということが明らかになったようにも思います。また、フルームはケニアで生まれ、南アフリカなどで育つ異色の経歴をもちますから、暑さには強いと想像するのは容易で、ステージ中盤では独擅場だったかもしれません。

昨年のブエルタ・ア・エスパーニャは、A・コンタドールに圧倒されましたから、時期や気候がコンディションに影響することは否定出来ないでしょう。

今シーズンからの戦略では、ツール以外にあまり焦点を当てないようですが、グラン・ツール全てに果敢にチャレンジして欲しいなと思います。最強のアシストであったR・ポートも今季限りで移籍しますから、来期以降のフルームアシスト勢にも注目です。

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ketnet.beより引用

せめてもの癒やし画像をどうぞ。力士はただのヒョロガリぐらいにしか思ってないかもしれませんね。
この画像で思い出しましたが、M.キッテル(写真中央)、大丈夫でしょうかねえ。

番外編:ホアキン・ロドリゲス

総合上位常連のH.ロドリゲスですが、彼は今回ステージ勝利に焦点を置いたような走りを見せていました。第3ステージでは、ユイの壁でフルームと競りながらも勝利、第12ステージも見事な独走で勝利と区間2勝、本人としては満足行く結果を残せたのではないでしょうか。

結びに

第19ステージ、第20ステージのおかげで、ツールが盛り上がったように思えます。20ステージからパリ・シャンゼリゼへの移動がどう考えても大変なように思いますが、最終日にピレネーというのはなかなか良い試みであったといえるでしょう。

四天王もコンタドール以外は見せ場を作ることができて面白かったです。

コンタドールについては、ジロの勢いからすると、今度こそツールはやってくれると期待しましたが少し残念です。

いっそブエルタへの調整レースと考えて、ブエルタでの走りに期待するとしましょう。

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スポーツ

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