私はあえて一つの説を提唱したい。『けものフレンズ』の原型は『明日のナージャ』であると。 けもフレの魅力はサーバルやかばんちゃんそれ自体にあるわけでなく、それをとりまく仲間や環境、そして彼らの葛藤などに触れていきながら、最後に世界が内包していた問題に触れるというところだ。 さて、『明日のナージャ』はどうだろうか。ナージャ自体に魅力があるというにはさすがに幼すぎる。『ナージャ』を愛する者たちは、ナージャを取り巻く世界を愛しているのである。孤独なピアニスト、吟遊詩人、マタドールとフラメンコ‥‥そういった、”教科書には乗らない”人々の生き様に視聴者は感銘を受けたのである。 ナージャシリーズと細田守との関係性には詳しくないが、少なくともこの細田アニメが『時をかける少女』を生んで、それが新海誠の『君の名は。』を生むことになった。 そしてナージャの精神を正統的に受け継いだ作品が『けものフレンズ』。ケモナー細田もにっこり‥‥かどうかはわからないが、間違いなく言えることは、今は流行っているメディアはすべて細田守の頭の中に存在していたということだ。 逆に当人の作品は時代を先駆...