【漫画】高野ひと深『私の少年』(第1巻)初回特典と感想。二人の関係が心地よい。

高野ひと深(たかの・ひとみ)先生の『私の少年』(第1巻)を紹介します。
いわゆる「オネショタ」系(年上の女性と年下の男の子を扱った作品)の漫画です。

pixivコミックでは3万いいねオーバーの話題作。特設サイトはこちら

※kindle版でも第1話無料で読むことが出来ます(こちらです)。

私の少年(1) (アクションコミックス(月刊アクション))
高野 ひと深
双葉社 (2016-06-11)
売り上げランキング: 1,094

2巻レビュー

初回特典

IMG_2122
イラストカード(左)とイラストペーパー(右)でした。
イラストカードはとらのあな購入特典で、イラストペーパーは協力書店での配布特典かと思います。

商品紹介

スポーツメーカーに勤める30歳、多和田聡子は夜の公園で12歳の美しい少年、早見真修と出会う。
元恋人からの残酷な仕打ち、家族の高圧と無関心。
それぞれが抱える孤独に触れた二人は互いを必要なものと感じていく。
この感情は母性? それとも――。

Amazonより引用

感想

主人公は、
私の少年この人。多和田聡子(30歳)。

そして美しい少年とは
私の少年

この少年です。確かに少女に見えます。(聡子は歳をぼかしてますね‥笑)

綺麗で繊細な絵柄、それでいて話も重くなり過ぎないように色々とタッチを変えて描いているのが特徴です。

登場人物の背景(家庭環境や異性との関係)はしっかり練られているのを匂わせつつ、はっきりとした形にして作中で語られてはいませんが、情報の無さからくる出し惜しみや後付感もなく、とても上手くバランスがとられています。

心を通わせていくお互いの存在

18歳差と、下手すりゃ親子ぐらい離れている年齢差の二人ですが、お互いがお互い色々と暗く重い背景や感情を持っています。

私の少年
真修の現状を大人の目線で見る聡子

あくまでも他人同士の関係である二人なので、そこまで深く立ち入ることはありません。

しかしさり気ない表情や相手を思いやった発言が、相手にとってかけがえのない、大切なものになるということが、

私の少年

伝わってきます。

続けていたサッカーを辞めなくてはいけなくなった時に掛けた聡子の言葉。
優しそうで、意外とキツイ言葉に見えます。逆もまた真なり。

いずれにせよ、真修にとっては大切な一歩を踏み出す言葉になり、聡子の存在が彼の中で大きくなっていることも感じられます。

他人の大人目線の発言ではなく、等身大の”大人”を映しだした嘘偽りのない言葉。だからこそ心に心地良く響くものがあります。

雰囲気と登場人物の心情の交差

どこか陰鬱な雰囲気を湛えた本作ですから、登場人物の心情も、決して明るいものではありません。

私の少年
ダメになりそうな時、ついつい思ってしまいがちなこと

聡子であれば元恋人からの酷い仕打ちを受けた時、真修であれば家庭環境に問題がありそうな印象を受けた時。

けれどお互いが語らずとも、どこかで察し合えているところは、とても美しい関係であるように思います。(あるいみ真のリア充じゃないか!とも思ったり)

意外とコミカルな部分も

私の少年

年齢差がある、というギャップを逆手に取ってコミカルな描写もあります。

私の少年
へこむ聡子も可愛い

時にコミカルな描写がアクセントとなっています。

まぁ逆にだからこそ、暗さを増しているに見えるのかも知れませんが、そこもまたこの作品の味といえるのでしょう。

まとめ

第1巻では異性愛なのか、家族愛なのか、まだまだはっきりしません。

普通にしていれば出会わなかった二人が出会って、短期間で心の深いところでなんとなくつながっている。
そんな描写が非常に優秀な作品。
さてそんな本作ですが

  • 綺麗な作品が読みたい人
  • オネショタが大好きな人(?)
  • 説明は最低限で良い、雰囲気が重要な人

におススメな作品です。ふとした顔のラインが山下和美先生の作品を彷彿とさせるので、『不思議な少年』ファンの方にもおすすめかもしれません!?

私の少年

一応現実の世界ともリンクしている部分があります。

ジュディマリの名前も出てきます(歌詞は出てきませんが)。

5,60歳ぐらいの人が、赤い鳥の「翼をください」が教科書に載っていて驚くのと同じ感覚なんでしょうね。

また聡子には元恋人がおり、真修には
私の少年クラスメイトの小片奈緒という子がいます。

どちらの存在も相手にとっての起爆剤になりそうで今後とも楽しみな作品であります。
俺からは以上です。

C子
作中主人公が少年を家に上げるシーンは未成年者略取・または誘拐罪に該当する可能性があります。なので1話冒頭のニュースが――
B子
あーこらこら!せっかくのレビューが台無しじゃん!
A子
おねショタは無罪よ……ポッ

(→2巻レビューへ

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