【漫画】詩原ヒロ先生『オンラインの羊たち』(第1巻)感想~現代へのノスタルジーを感じよう~

詩原ヒロ先生の『オンラインの羊たち』(第1巻)の感想です。
詩原ヒロ先生は今作以外にも『おねいも』『ナイショの戸黒さん』などがあります。

オンラインの羊たち1 (ジヘンコミック)
詩原ヒロ
Nagisa

作品紹介

1999年片田舎。3人の中学生男女は、誰にも知られることなく発信できる新たなツールを手に入れた。
密かに始まるオンラインの青春。
ネット時代の新感覚ノスタルジックストーリー!

東京から遠く離れた片田舎に住む、絵を描くのが好きな中学生の梅野めぐと、クラス委員長の若松絵莉果よりインターネットの存在を教えてもらったから物語が始まります。


インターネットが一般的になりつつある時代の物語です

感想

懐かしさのオンパレード

時代の設定は1999年。
なので、今の時代のパソコンと比べるとやたらデカいwin98に、モデムの接続に妙な音がなったり、電話中だとネットにつなげない。
テレホタイムの存在や、不審なアドレス踏むと出てくるブラウザクラッシャーのブラクラ。
キリ番やみかか、なんて単語、メチャクチャ久しぶりに聞きましたね。
もう懐かしいことだらけな世界。


懐かしいテレホタイム

ネット関係以外でもやたら懐かしい形をした携帯電話に小型ゲーム機、そしてラジカセにMD機能がついていたり。
その時代を生きた人には非常に懐かしいモノばかりな作品です。


MD付きラジカセにバカデカいパソコン

人間関係は………

ただ、人間関係はかなり複雑、というかちょっと陰湿な印象を受ける作品であります。
特に絵莉果は女性の市議会議員でもある母との親子関係は順調とは言い難く。
しかし、にもかかわらず絵莉果にちょっかいを出した同級生を、絵莉果に何を言うでもなく勝手に学校に圧力をかけ出席停止処分にしてしまうなど。
なんだか田舎特有の陰湿さを感じられるところが、チラホラ垣間見えます。


クラスでの陰湿な雰囲気があったり

マイナーゲームのファン同士という、奇跡的な知り合い方をしたはずの主人公のめぐと絵莉果も決して順風満帆な関係ではないのも………。
もう少し、素直に世紀末の「懐かしさ」を感じさせて欲しかったかなって思います。


田舎特有の閉塞感もある作品です

結びに

決して悪い作品ではないのですが、どうしてもネガティブな雰囲気が終始漂うのが気になりました。
帯や表紙からは「懐かしさ」を売りにした作品のように感じたのですが、いざ読んでみると、どうも田舎の陰湿さが目立って仕方ない。
どうしても「世紀末にあった田舎の物語」って感じがするんですよね。
言ってしまえば「99年頃に発売された普通の漫画」という感じなのかな。
もう少し純粋に、難しいでしょうが懐かしさを前面に出してほしかったかなって思います。

ちょっと読めない展開になっていますが、第2巻ではどのように動くのか気になるところではあります。


最近では荒れるからかBBS設置してるホームページもかなり減りましたね

俺からは以上です。

オンラインの羊たち1 (ジヘンコミック)
詩原ヒロ
Nagisa
売り上げランキング: 95,277
おねいも(1) (モーニング KC)
詩原 ヒロ
講談社 (2015-05-22)
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ナイショの戸黒さん 1 (BUNCH COMICS)
詩原 ヒロ
新潮社 (2015-03-09)
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