【漫画】山本アヒル先生『山本アヒルの実録4コマ』(第1巻)感想~残念漫画家の人生を切り売り!~

山本アヒル先生の『山本アヒルの実録4コマ』(第1巻)の感想です。
山本アヒル先生にとっての初単行本作品であると思われます。

山本アヒルの実録4コマ 1 (電撃コミックスEX)
山本アヒル
KADOKAWA (2018-09-25)

作品紹介

残念漫画家・山本アヒルの人生を切り売りした実録4コマ、ついに単行本化!

Twitterで話題! 漫画家・山本アヒルの残念な日常を描いた4コマが単行本化!!
日常あるある、とある日のエピソード、漫画と対峙する姿など、上目づかいのキュートなアヒル先生が赤裸々に描いちゃうぞ!!

残念漫画家・山本アヒルの自身の人生を切り売りし連載している「山本アヒルの実録4コマ」がついに単行本化に!!
締め切りに追われる漫画家としてのエピソードや、特撮にゲームなど趣味について、また自身が住む中野で出会った人々の話などの実体験を描いちゃってます!
また、連載開始前に自身のTwitterで公開していた実録4コマも掲載!
それだけでなく、同じく自身のTwitterで発表している、山本アヒル先生の世界観全開の4コマも掲載した、超おトクな1冊です!!

Amazonより引用

今作は、漫画家(?)である山本アヒル先生の人生を切り売りした作品です。


のっけからぶっちゃけトークの山本アヒル先生

感想

まさに良くも悪くも人生の切り売り

作品の紹介にあるやけくそで書いているような「人生の切り売り」。
まぁまさにこの言葉の通りな、そんな作品ですね。
一番最初に描いてます。

あとがきで開き直って「本当にあったエピソードを描いています。ですので、もうネタが尽きてます。」とあるように、正直ちょっと内容は薄い感じ。
あとがきには続いて人生が豊かになるように「応援、ファンレター、贈り物、現金もろもろお待ちしております」とありますが、例えそれがあったとしても今まで以上に人生切り売りできるのでしょうか………。


確かに人生の切り売りかも

こういう人生の実録やエッセイって、読者へのある種の共感が得られないとなかなか「面白い」と感じられないもの。
少なくとも私にはこの作品から、山本アヒル先生の実録を共感できる部分はかなり少なかったです。
だから、「薄い」と感じてしまったのかと。
山本アヒル先生が仕事を辞めるまでを描いている後半部分の方が面白く感じたのは、やはり仕事って共感しやすいものなのかもしれません。


仕事と全く関係ないけど、なんかわかる

編集部への持ち込みネタやネタ出しの苦労(そして担当編集からどうやって締め切りを延期・逃げるか)等々。
漫画家もしくは漫画家志望の方だともう少し共感できるのかも?


なんとなくこう考えてしまうのはわかる気がします

山本アヒル先生のオリジナルを読みたい

さて、この作品に関しては辛口になってしまいましたが、山本アヒル先生のオリジナルの作品は非常に好きでした。
連載作品も今のところ、この実録以外にはないので過去形にしてしまっていますが………。

今年の週刊少年チャンピオンの21号に読み切りとして掲載された「幼なじみは全知全能」という作品(これ以前にも「ネズミと花火」という作品もあるようですが、こちらは未読です)。


週刊少年チャンピオンの第21号に掲載されていました

この作品、幼馴染みの男女二人のラブコメで、ヒロインは強気な性格しているのに、実際には不安な思春期特有の心の機微が、シュールさとダークさを含めて描かれておりとても面白かった。
アンケートハガキにはいいように書いたのですが、アンケ結果は良かったのか悪かったのか。
あのシュールさと妙にあるラブコメ感は、本当に秋田書店向けの内容だとは思いましたけどね。


ラブコメとシュールを加えた良作でした

大変面白く良い作品だと思うのですが、残念ながら実録とは全く出版社が違うので、実録の第2巻以降発売されても掲載されることはありません。
なので山本アヒル先生にはぜひとも秋田書店で連載し、単行本までこぎつけて読み切り版として収録して欲しいです。


AKT書店でも頑張ってください

結びに

自分の実体験を面白おかしく言うのってかなり難しいもの。
話を盛りまくっても嘘くさく感じますし、自分では面白いと思っていることをいざ他人に本当にありのまま伝えても全然面白くない。

そもそも私は、あまりエッセイをほとんど読まないんですよね。
だからこの作品の楽しみ方を間違っているのかもしれません。
それでも買ったのは、購入することで山本アヒル先生の評価が上がってオリジナル作品が出てくるのでは、と思ったから、というのも大きいかな。

既にネタ切れ感をあとがきでも暴露してますが、第2巻以降どうなるのか。


若いのか若くないのか謎な作者

俺からは以上です。

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