海外通販などでタブレットやノートPCを購入すると、英語版や中国語版のWindowsがインストールされています。
言語の追加メニューから日本語に切り替えることは可能ですが、一部うまく日本語化されない部分があり、上記の画像のように文字化けしてしまいます。
特に支障はないのですが、何となく気持ち悪いので、日本語版のWindows10をクリーンインストールして、完全に日本語化してみることにしました。
海外通販で日本語化で文字化けが発生したり、トラブルが発生してしまったという方は参考にしてみてください。
※作業は自己責任でお願いします。
Contents
必要なもの
- Windows10のインストール用USBメモリ
(最低4GB以上、推奨は8GB以上) - 保存していたデータやドライババックアップ用のUSBメモリ
(容量はお使いの環境に合わせて) - USB接続のマウス
- USB接続のキーボード
- USBハブ(USBポートが足りない場合)
Windows10をインストールするUSBメモリは、データが全て削除されてしまいますので、空のものをご用意ください。
また、Windowsのインストール中はタッチパネルが無効となってしまうため、マウスとキーボードが必要となります。
もしかしたら、キーボードがなくてもインストールする方法があるのかもしれませんが、未確認ですので今回は省略させていただきます。
主な手順
初めに、大まかな手順を確認しておきましょう。
- プロダクトキーの確認
- Windows10のインストールメディアの作成
- ドライバのバックアップ
- Windows10のインストール
- ドライバのリストア(復元)
- ライセンス認証の確認
クリーンインストール前の準備
クリーンインストールを行う前に準備を行います。
プロダクトキーの確認
まずは元の環境でWindows 10のプロダクトキーを確認しておきます。
「Windows Product Key Viewer」というソフトウエアを利用すると簡単に確認できます。
ダウンロードは以下のリンクから
ダウンロードしたソフトを起動すると、以下のような画面が出てきます。
青で囲った部分にWindowsのバージョンが、赤で囲った部分にプロダクトキーが表示されています。
確認したバージョンとキーは写真に撮っておくなどして控えておいてください。
インストール用USBメモリの作成
Windows 10の入ったブート用USBメモリを作成するために、Microsoftが提供しているMedia Creation Toolを利用します。
以下のリンクからWindows10のダウンロードページへ移動します。
「ツールを今すぐダウンロードを」クリックして、ファイルを保存します。
保存先のフォルダで「MediaCreationTool」をダブルクリックして起動させます。
ライセンスを読んで、「同意する」をクリック。
準備が始まります。
「他のPC用にインストールメディアを作る」を選択します。
インストールするWindows を
- 言語:日本語
- エディション:Windows10
- アーキテクチャ:64ビット (x64)
以上のように設定して次に進みます。
このようなダイアログボックスが表示された場合は「OK」をクリックしてください。
使用するメディアに「USBフラッシュドライブ」を選択して次に進みましょう。
複数のUSBメモリをつないでいる場合はインストールするドライブを選択して設定してください。
1つだけの場合は気にせず、次に進んでください。
ダウンロードが始まります。
インターネットの回線速度やデバイスの処理速度によりますが、私の場合は5分ほどで終了しました。
ダウンロードが完了すると、自動的にファイルの検証とUSBメモリへのインストールが始まります。
こちらもPCの処理速度や使っているメモリの転送速度によってかかる時間が変わります。今回は10分ほどかかりました。
これでインストール用のWindows10の準備は完了です!
ドライバのバックアップ
Windows10には標準で幅広いデバイスに対応するドライバが入っており、さらにWindows Updateによって自動的に最新版がインストールされるようになっていますが、搭載されているデバイスによっては特殊なものもあり、Windowsが正しく認識してくれないことがあります。
ドライバ関係のトラブルはとても面倒なので、あらかじめバックアップを作成しておき、クリーンインストール後に戻せるようにしておきましょう。
ドライバのバックアップは「Double Driver」というフリーソフトで簡単に行えます。
ダウンロードは以下のリンクからどうぞ
ダウンロードしたら適当な場所に解凍しましょう。
解凍したフォルダ内の「dd」というファイルをダブルクリックして起動します。
起動後、上部の「Backup」タブをクリック
その後、下部に表示される「Scan Current System」をクリックしてください。
インストールされているドライバがずらずらと表示されます。
デフォルトの状態ではMicrosoftが提供しているドライバにはチェックが入っていません。元々OSに内包されているドライバなので、選択しなくてもほとんどの環境で問題はないかと思われます。
ただ、今回は念のため全てのドライバをバックアップし、新しい環境へ移植したいと思います。
上部の「Select」タブの横にある「▼」をクリックして、「All」をクリック。
全てのドライバが選択されたことを確認して、「Backup Now」をクリック。
保存する場所を選択し、「OK」をクリックするとバックアップが始まります。
※Outputはデフォルトのままで構いません。
10分くらいで終了しました。出来上がったフォルダのサイズを確認してみると1.21GBでした。
これでWindows10をクリーンインストールする準備が整いました!
これからWindowsのインストール作業に入りたいと思います。
Windows10のインストール
先ほどWindows10をコピーしたUSBメモリを接続し、タブレットを再起動します。
真っ黒の画面に変わったら、キーボードの「DELキー」を連打してください。
BIOSの設定画面に入ります。
キーボードの右キーを押して、上部のタブから「BOOT」を選択。
キーボードの下キーを押してBoot Option #1(起動デバイス)を選択し、エンターキーを押します。
表示されたポップアップメニューから「UEFI: Built-in EFI Shell」を選択。
キーボードの右キーを押して、上部タブの「Save & Exit」を選択し、下キーで「Save Changes and EXIT」を選択。
エンターキーを押して設定した内容を保存してからBIOSを抜けます。
再起動後、このような画面が出てきたら何でもいいので、すぐにキーを押してください。
表示されているのは、接続されているデバイスの一覧です。
「Removable HardDisk」と表示されているのが再起動前に接続したUSBメモリです。
タブレットの内蔵ドライブ数や、ストレージのパーティション構成によって、表示される項目数は変わります。
今回は接続したUSBメモリがfs3の場合を例に進めていきます。
コマンドが入力できるようになっているので、下記のコマンド(青字部分)を順に入力してください。
SHELL>>fs3: ←ディレクトリにfs3を指定
SHELL>>ls ←ディレクトリ内のファイルとサブディレクトリを表示
SHELL>>cd efi\boot ←BOOTフォルダに移動
SHELL>>bootx64.efi ←bootx64.efiを実行
これでWindowsのインストーラーが起動します。
- インストールする言語:日本語(日本)
- 時刻と通貨の形式:日本語(日本)
- キーボードまたは入力方式:Microsoft IME
- キーボードの種類:お使いの物に合わせて選択
以上を確認後、次へをクリックします。
今すぐインストールをクリック。
プロダクトキーの入力画面が出てきた場合は、下部の「プロダクトキーがありません」を押して次へ進んでください。
インストールするするオペレーティングシステムはライセンスキーを確認したときに表示されたものを選択してください。今回は「Windows 10 HOME」をインストールします。
クリーンインストールする場合は、下の「カスタム」を選択します。
ここでドライブをフォーマットしたり、パーティションを変更したりすることができます。
私は一度すべてのパーティションを削除してからインストールし直しました。
そのままインストールする場合は「プライマリ」を選択して、下のメニューからフォーマットを選択してからインストールを行ってください。
後はウィザードに従ってインストールを進めます。
途中で画面が暗くなったり、デバイスの応答がなくなったりすることがありますが、基本的には放置で大丈夫です。
10分も20分も応答がない場合は、電源ボタンの長押しで強制終了してから、もう一度「4.Windows10のインストール」の手順を初めから行ってみてください。
インストール後の操作
ドライバのリストア
Windowsのインストールが完了したら、もう一度「Double Driver」をダウンロードしてから実行します。
今度は「Restore」を選択します。
選択後、「Locate Backup」をクリックして、ドライバを保存したフォルダを指定します。
「Other location」を選択し、その横の「…」をクリックします。
保存したUSBメモリ内にある「Double Driver Backup」を選択
正しく指定されていることを確認したら、「OK」をクリックしてください。
これでドライバのインストールが始まります。
途中、このようなインストールウィザードが出てきた場合は、表示に従ってインストールを進めてください。
これでドライバのリストアは完了です。
※ワコムのデジタライザは別途ドライバのインストールが必要
デバイスマネージャーではワコムのデジタライザもきちんと認識されているのですが、いざペンを使おうと思っても認識しません。
また設定のためにソフトウエアを起動しようとしても「タブレットドライバが動作していません」というエラー表示が出てしまいました。
そこで、別途、ワコムのホームページから「Enhanced Tablet Driver」をインストールしたところ、きちんと動作するようになりました。
ドライバのダウンロードは以下のリンクからどうぞ
ライセンス認証の確認
ドライバのリストアが完了したら、Windowsのライセンス認証が行われているかチェックします。
キーボードの「Windowsキー+X」で表示されるメニュー内の「システム」を選択
表示された画面の下部に「Windowsはライセンス認証されています。」と表示されていれば完了です。
もし、ライセンス認証がされていないという表示があった場合は、「Windows Product Key Viewer」で確認したプロダクトキーを入力して、ライセンス認証を完了させてください。
これでWindows10のクリーンインストールは完了です。
最後に
クリーンインストールを行うと、余計なソフトウエアが入っていない素の状態のWindowsを使うことができるため、心なしか動作が軽くなったような気がします。
ドライバとライセンスキーのバックアップをきちんと行ってから臨んだため、特にトラブルもなくWindows10のインストールを行うことができました。
中華タブレットを手に入れるまでは、言語表示の問題が心配だったのですが、このように完全に日本語版のWindowsをインストールすることができます。
言語表示でお悩みの方の参考になれば幸いです。