『且坐喫茶』(いしいしんじ)概要・ネタバレ・感想。文章を賞味するという楽しみ方。

麦ふみクーツェ」「プラネタリウムのふたご」など、いしいしんじファンでもあるので手にした作品です。彼が「茶の道」と向き合った、エッセイとなっています。

且坐喫茶

いしいしんじらしくない作品、「らしい」世界へと成長

冒頭は荘厳な世界を表すためか、いしいしんじらしくない言葉運びを見せています。

特に私は茶道や茶の点前などについては全く知識を有しませんので、最初は、ゆるく考えていた世界です。(信長が反逆の臣、松永久秀に対し、茶釜を差し出す代わりに免罪の条件を呈示するほど、その位置づけが重要であったことは、知識としては有しています)

しかし、普段やわらかく優しい、生八ツ橋の皮でくるむようないしいしんじの語りから、「緑茶の緑とはすなわち血である」といった描写が飛び出すと、そのギャップに度肝を抜かれてしまい、「こりゃあ常人には届かない世界だな」と若干ビビってしまいました。

しかしらしさの片鱗をみせる。茶道との融合へ。

特に冒頭は格式ばった文体であったように思いますが、茶会を重ねるにつれ、文体が柔らかくなってゆきます。

「いしいしんじ調」とでもいうのでしょうか、「らしさ」が出てくるような文章へと発展していきました。

彼が先生との交流や陶芸家、茶杓の創作と向き合うことにより、峻烈な世界観が彼の物語的柔和な世界観と相まって優しく昇華されてゆくような気がし、文体を味わうだけで、いしいさんの成長を終えるような気がします。

茶の道の真髄がだんだん、上の空から丹田の方に落ちてゆくようなイメージへとなってゆくのが面白いと思ったところです。

もちろん真髄がどうとそういった小難しいことを語るものではありませんが、つまり面白さというのは、恐怖や厳しさの極地にある平穏たる世界なのかなというふうな感じです。

結び

  • いしいしんじの新しい文体が見える
  • しかし茶と融合することによりいしいしんじらしさが笑われる
  • 一作家の茶道における成長を文体から垣間見たい方におすすめかも?

書籍の帯には「いま、一字一句、先生に向けて書いています―」と、茶の先生の追悼作のような風合いも見せますが、それを経験することにより彼の著作の道も一つ深みを増したような気がます。

茶道について興味をもつことは一生無かろうと思っていましたが、なるほど興味深い世界のように感じました。

私にその世界は、開いているでしょうか・・笑

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